《レポート》Dragon Pony、“KOREA SPOTLIGHT ”に初参戦! 熱狂のパフォーマンスで圧倒!「日本で公演ができて嬉しい!」
韓国コンテンツ振興院(KOCCA)主催の公式音楽グローバル・ショーケース/ビジネス・プログラム“KOREA SPOTLIGHT ”が10月6~9日に東京と大阪で開催され、10月7日にはShibuya Stream Hallでショーケースライブとして“KOREA SPOTLIGHT Showcase TOKYO”が行われた(大阪公演は10月9日になんばHatchで開催)。
ラインナップはDragon Pony、Dabda、CHEEZE、KARDI、Lee Seung Yoonという気鋭のアーティスト達(日本側のゲストアーティストとして、東京はDYGL、大阪にはDEDEOが参加した)。ここでは日本で初のパフォーマンスが実現したDragon Ponyをピックアップ。
(c) KOREA SPOTLIGHT
10月7日、“KOREA SPOTLIGHT Showcase TOKYO”で行ったライブの詳報をお届けしよう。ただ、その前にDragon Ponyについて簡単に説明しておきたい。彼らはオーディションをキッカケに結成され、2024年9月にEPアルバム『POP UP』でデビューを果たした。メンバーはアン・テギュ(Vo)、クァン・セヒョク(G)、ピョン・ソンヒョン(B)、コ・ガンフン(Dr)の4人。オーディションを経て結成されたバンドだが、各メンバーがソングライティングやアレンジをこなすなど、音楽的才能にも恵まれている。こうして次々にキャッチーなロックチューンを発表し、韓国ではライブチケットは即日完売という勢いだ。
ショーケース当日は、話題のアーティストがたくさん見られるとあって、韓国からのファンに加え、韓国の音楽シーンに造詣の深い日本のファンも会場に駆けつけ、開演前から熱気が漂っていた。
ライブの開始時間となり、一番手のDragon Ponyが姿を見せると、集まった観客の多くが歓声をあげて反応。アン・テギュは観客に手拍子を促すと、バンドは1曲目の「尾を食べる蛇」でライブに突入。すると、すかさずアン・テギュがステージを降りてフロア前列の観客にアピール。このファンサ―ビスに場内はさらに熱狂していく。一番手だからこそ、いきなり沸点に持っていこうというメンバーの作戦はうまくハマったようだ。
2曲目は「モールス信号」。力強さもあるミディアムテンポのナンバーで、ちょっと切なさが漂う歌詞をアン・テギュが優しく歌い上げる。ソフトな楽曲ものびやかに歌いこなす彼の歌声は非常に魅力的だ。
MCではメンバーが異口同音に「日本で公演ができて嬉しい!」と語り、表情をゆるませる。このMCのあとに披露したのは7月にリリースしたデジタルシングル「宇宙少年」だ。軌道を外れた宇宙船を、誰もが感じる孤独や不安と重ね合わせた歌詞にグッとくる。広がりのあるサウンドも曲の雰囲気にピッタリだ。ライブのテンションが上がってきたところで、残念ながら残すところあと2曲。アン・テギュはラストを盛り上げるべく「一緒に歌ってください! 準備はいいですか!」と拳を突き上げ、2ndEP『Not Out』から「Not Out」をプレイ。コ・ガンフンが力強いドラムで楽曲を牽引していく。熱狂はパワーアップし、観客も“Wowwowowow!”とコーラス部分を担当して盛り上げる。この曲も気持ちを鼓舞してくれる歌詞が印象的だ。気づけばメンバーと観客は共にジャンプで高揚感を共有。ワンマンライブなら、ここからさらに佳境となるはずだが、ついにラスト曲に……。
(c) KOREA SPOTLIGHT
シメに選ばれたのは、昨年9月にリリースしたデビューEP『POP UP』収録の「POP UP」。アッパーなサウンドでDragon Ponyらしさが爆発する。ベースのピョン・ソンヒョンはステージを降りて観客の至近距離で熱いプレイを見せつけ、楽しいハプニングを演出した。
計5曲という短い時間だったが、全力の演奏でその魅力を惜しみなく発揮したDragon Pony。最後はギターのクァン・セヒョクが「写真を撮ってもいいですか?」と呼びかけ、初の東京ライブの余韻を記念撮影に収めた。
ライブが終わったあとも場内からは「アンコール!」の声も――。
バンドの歴史はまだ始まったばかりのDrago Ponyだが、親しみやすいメロディーや高い演奏力、そして何よりアン・テギュの伸びやかなボーカルをもってすれば、もっと多くの人に届きそうだ。今、韓国ではバンドシーンが熱気を帯びているという。オリジナリティーを持ちつつ、グローバルな活動を視野に入れるバンドも増えていると聞く。そんな熾烈な競争をかいくぐり、メキメキと実力を現しているDragon Pony。今回、初めて彼らを知った人も、純粋にキャッチーなバンドサウンドが好きな人も、そして熱いライブ・パフォーマンスが好きな人も、ぜひ彼らの活動に注目していただきたい。Dragon Ponyなら、この先も多くのファンに素晴らしい光景を見せ続けてくれはずだ。
0コメント