《レポート》TEMPEST、初の日本ツアーでファンを魅了。「これからも一緒にいよう!」「また来るね」

韓国の7人組ボーイズグループTEMPEST(テンペスト)が、先月初の日本でのコンサート『2023 TEMPEST SHOW CON 【T-OUR】 』を大阪と横浜で開催した。全国から集まったiE(ファンの呼称)たちが熱狂したステージをレポート。


『2023 TEMPEST SHOW CON T-OUR 』の東京公演は先月30日、神奈川・KT Zepp Yokohamaで開催された。日本ツアー最終日となるこの日はスタート前から熱気に包まれていた。TEMPESTのメンバーはリーダーLEW・長男のハンビン・音楽番組「THE SHOW」のMCも務めるヒョンソプ・メインボーカルのヒョク・高身長のウンチャン・メインダンサーのファラン・マンネテレの7人で構成されている。


オープニングのVCR映像が終わると代表曲「Dragon(飛上)」でメンバーが登場。赤と黒を基調としたまるで王子様風の衣装で非日常感を演出。コンサート用にアレンジされ一人ずつにスポットライトが当たると、そのたびにiEたちの歓声があがった。導入部分からメインボーカルのヒョクへと歌が進むと一気にその世界観に引き込まれる。


続く「Dangerous」ではiEの掛け声で一体感が出るなか力強くパフォーマンス。TEMPESTの持つカリスマ性が表れたのは「Young & Wild」。曲前にファランが「横浜叫べー!」とiEを煽ると、LEWが「新しい所へ、もっと高い所へ、今行く、消えない光・・・それがTEMPESTだ」と日本語で語り、グループのロゴが入ったフラッグを使ったパフォーマンスから曲がスタート。エッジの効いた曲に合わせてキレのあるダンスと群舞を見せ、クールさを体現した。


はじめのトークでは日本語を駆使してiEに挨拶。ほとんどが日本語でのあいさつで通訳が入る隙もないくらいだ。「Taste the Feeling」になるとジャケットを脱ぎ、これまでのカリスマ性からポップなキュートさを表現。「Bad at Love」では好きな人からの返信を待つ等身大の感覚を歌詞と振りつけに落とし込んだ。


その後映像でメンバー同士のやり取りを見た後、「Find Me」で衣装チェンジしたファランが登場。歌いだし指をさしたその方向には、客席に登場したウンチャンが。次々とヒョンソプ、LEW、ハンビン、ヒョク、テレが客席に登場した。突然の登場にiEも大興奮となり、悲鳴にも似た歓声が止まらなかった。サビ前には曲が止まりステージ上にメンバー全員がスタンバイ。サビからステージ上でのパフォーマンスがスタートした。ラップ担当メンバーのファランとLEWのラップパフォーマンスが際立つ一曲で、iEの目を惹きつけた。


続く「START UP」は先に行われたソウルでのコンサートからのおなじみとなったLEWの腹筋チラ見せに、iEの悲鳴が響き渡った。


日本でのコンサートということでプレゼントを用意したと話すヒョンソプ。それはなんとJ-POPのカバーだった。最終日のこの日はあいみょんの「マリーゴールド」嵐の「Love So Sweet」「Happiness」を披露。マリーゴールドではメンバー全員がその歌声を聞かせたが、マンネテレの優しい歌い方とハンビンの甘い歌声が際立っていた。その後嵐のヒット曲になると会場が一体に。iEたちにも沁みついている合いの手を交えながら、TEMPESTとiEが一つとなり歌い上げた。嵐の持つキラキラした曲や存在がTEMPESTにピッタリで、可愛らしい振付と歌で魅せた。曲間ビジュアル担当のウンチャンに愛を送るメンバーの振りつけも可愛らしく思わず微笑んだ。


嵐の前の静けさからその嵐の中への自ら進んでいくTEMPESTを表現したVCR映像から「EYE OF THE STORM」がスタート。衣装をチェンジし、コンサートのために仕上げられた振りつけを披露し、まさにこれから嵐の中に突き進んでいくTEMPESTの覚悟を見た気がした。


「Raise Me Up」になるとヒョクが「この曲知ってるよね?一緒に歌いましょう!」と声を掛け、セルフィーカメラを持ったメンバーたちが客席に降りてファンとの交流を図った。次の「Just A Little Bit」になると雪や星屑が舞う映像セットをバックに落ち着いた温かい歌声で歌い上げた。曲のラストにヒョクが「iEあいしてる」と話すとiEから大きな歓声が沸き上がった。


イベントコーナーに進むとヒョンソプが日本語で進行。蝶の羽を背中につけ、Tiktokでバズっているあいみょんの「愛を伝えたいんだとか」に合わせてそれぞれがダンス。リクエストに応えて2回披露するサービス精神も見せた。サイン入りパネルのプレゼント抽選も行われ、iEへの感謝を伝えた。


そしていよいよデビュー曲「Bad News」になると、昨年のデビュー時より成熟した魅力を爆発させ、かわいらしさの合間に大人の余裕を見せるようなパフォーマンスで会場を盛り上げた。曲の合間にはダンスブレイクタイムがあり、メンバーごとにダンスを披露。中でもヒョンソプの日本のオタ芸を取り入れたパフォーマンスとLEWの床を波打つようなダンスに一層の歓声が響き渡った。さらにはメインダンサーファランのさすがとも言えるダイナミックであり繊細さのあるダンスパフォーマンスがこのダンスブレイクを仕上げていた。


コンサートも終盤。日本でもティーンを中心に人気のある「Freak Show」で会場のボルテージは最高潮に。セカンドタイトル曲「Can’t stop Shining」ではiEの掛け声もひときわ大きくなり、TEMPESTのパフォーマンスを盛り上げていた。ハンビンの持つキラキラした明るさとヒョクの伸びやかな高音が気持ち良い爽やかな曲だ。


最後のトークとなりヒョクが「このまま終わらせるのは惜しいですよね」と話すと会場からは悲しむ声が。「今日僕たちTEMPESTが熱く楽しく幸せに過ごせたのはiEの皆さんのおかげです」とLEWが感謝を述べると、ヒョンソプが流ちょうな日本語で「もう一曲だけ残していますよね。次のステージを通じてiEのみなさんが最後まで幸せになったらうれしいです」と話しラストの曲へ。


発売前の新曲「Dive」を披露した。白を基調とした衣装で夏の爽やかさと清涼感たっぷりの一曲は、サビに特徴があり一度聴いたら忘れられない。


その後なんと2度のアンコールに応えたTEMPSET。1回目のアンコール中には1階の客席だけでなく2階席にもメンバーが登場。2階席ではハンビンとウンチャンが。1階席ではLEW、ヒョンソプ、ヒョク、ファラン、テレがiEと触れ合った。ステージ上ではLEWが水を撒いたり自ら水を浴びたほか、ハンビンがファンからのスローガンや花を受け取るなど、TEMPESTならではのファンサービスもあった。


アンコールの最後にはヒョクが「ペンライトをピンクに」と促し、会場全体がピンク色に染まった。ファンへの気持ちを歌った「Next To You」を今回初めて日本語歌詞で歌い上げ、iEたちの涙を誘った。


ラストの挨拶ではそれぞれが日本語を交えて感謝を述べた。

ヒョンソプ「皆さんと一緒だったこの4日間は、ぼくにとって最高の思い出になりました。素敵なステージで歌を歌えて、大好きな皆さんと会えて幸せでした。笑顔がかわいい頼もしい末っ子のテレ、声だけじゃなく心もきれいなヒョクくん。いつもみんなを引っ張ってくれる最高のリーダーLEWくん。みんなの太陽、みんなのひまわり、みんなのエネルギーハンビンくん。あらゆる角度から見てもかっこいい王子様ウンチャンくん。パフォーマンスの中心、誰でも好きになれるキツネ、ファランくん。こういう素敵な7人と皆さんが出会ってTEMPESTになりました。僕のグループと皆さんとの思い出を大切にしながら、この先の道を進みます。僕の原動力になってくれてありがとうございます。愛してます」

テレ「末っ子のテレです。もう最後のコンサートなのですが、時間が本当に早く過ぎていきますね。僕にはとても貴重な経験でした。ありがとう。これからも一緒にいよう!大好き!」

ヒョク「ヒョクです。こうやって横浜そして日本での最後のT-OUR終わりました。本当にすごく幸せな4日間でした。初コンサートの思い出をこんなに幸せに残していいのかと思う位、ぼくたちを喜ばせてくれました。いつもとても感謝していますし、とても大切に想っています。一生一緒にいよう!また来るね」

LEW「ウィウン(本名)です。今の話が最後の話だね。僕もマジで行きたくない。どうして僕にこんなに楽しい思い出をくれたの?今本当に楽しいし、寂しいし、でもこれは言わないと。僕一日も欠かさず幸せだった。全部みんなのおかげだよ。これからもみんなのために歌いたい。それが僕の一番大きな幸せだと思う。そしてこれからは僕がもっと幸せにしてあげるから。こんなに足りない僕をいつも愛してくれて本当にありがとう。僕も本当に愛しているよ。これからもよろしく!」

ハンビン「ひまわりハンビンです。ちょっと前にT-OURが始まったばかりなのに、もう最後になってしまったんですよね。時間が本当に早く過ぎる。行きたくない。ここで美しい皆さんを見ると最後の挨拶が難しいですね。本当にこの時間を終わらせたくない。みなさん、この瞬間を忘れないでね。約束だよ。僕たちまた会えますよね?今日とてもT-OUR、美しい記憶になりました。とても愛しています。ありがとうございます。また会おうね」

ウンチャン「ウンチャンです。コンサートを通じて日本のiEのみなさんに僕たちのストーリーをお見せ出来て、とてもうれしいです。iEがいてぼくたちは幸せになれるんだと思います。最後まで一緒にいてくれてありがとうございます。また会おう!」

ファラン「日本でコンサートをするというのがついこの前のようですが、もう終わってしまうということがとても悲しいです。日本で良い記憶でいっぱいにしてくれてありがとうございます。ここに僕の心を置いていくので、僕を忘れないでください。愛しています。ありがとうございます」

メンバーそれぞれがiEへの感謝の気持ちを伝えた。


そしてこのあと2回目のアンコールへ。最後は会場全体でジャンプをしたりメンバーとiEがハイタッチをするなどまさに一体となって大盛り上がり。こうしてTEMPESTの初めての日本ツアーは幕を閉じた。


大きな夏の思い出を残していったTEMPEST。

今月20日には初のシングルアルバム「嵐の中へ」を発売し、4回目のカムバックを迎える。ソウルで、そして日本でのコンサートを成功させた彼らがどう輝くのか楽しみだ。


(text aiko yaginuma)

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